第9回  

茶室の窓

窓の役割■
窓は明かりを入れるためだけではなくて、換気や飾り、さらに茶室の場合には亭主側と客側によっての配置の仕方の変化で全体のバランスに大きな影響を与えてしまいます。
高い低い、大きい小さい、暗い明るい、横長縦長など・・いろいろです。

■窓の種類■
取り付け場所によっての呼び名としては
 風炉先窓・天窓、客窓、墨蹟窓(床の間の中にある窓)など
開閉の方法によっての呼び名は
 引き違い、片引き、突き上げ窓、掛障子など
形による呼び名として
 下地窓、連子窓、格子窓など

茶室(特に小間)は明るさを求めているわけではありませんから、一般的には暗めの空間になります。
ですからなおさら、お客様からすればお点前の手元や床の間の軸の読みやすさなどが気になります。
客から見てお点前される方のバックが明るければ、黒くなって逆に見えなくなってしまうこともあります。
しかも壁面に対してのバランスから、高さや大きさ、細さや太さを決定することも必要です。
亭主側とお客側とのバランスもありますので、窓の変化によって空間の雰囲気が造られるといっても過言ではないのです。