第7回  

待合
お客様達が茶室への移動を待つところになりますが、寄付と兼用の場合は「寄付待合」とも言います

露地などの茶室へのアプローチしやすい位置であることが必要です
そこでは挨拶が交わされ香煎が出されたりすることで徐々に気持ちを落ち着かせて集中するようになる大切な場所といえます

待ち時間の会話もとても大切な時間ですから全員がゆったりと座れるだけのスペースが必要ですよね
また、その日の茶席の趣向を示すような色紙・短冊などを掛けておきますので、床の間や略式の床などを考えます。


この待合からその日の茶席が事実上スタートしているわけですから雰囲気を高めていきたいですよね。

手がかり
一般に茶事のときには「手がかり」を開けておきます。
「手がかり」とは、通ってもよい出入口を指が掛かる1寸(3cm)程度開けた状態にしておくことで、お客様はこの手がかりをたどっていけば次の室などに迷わずに進むことができるのです。
ですから茶事を催す時の玄関の扉は、開き戸ではなく「引き戸」の方が都合が良いのです。
大勢のお客様が出入りするような公共の茶室などでは、両引き分けの玄関戸は便利ですよね。
中に入ってもやはり手がかりをたどっていけば茶室などにたどり着けることができるのです。
これと反対に、通行止めを現すものに「関守石」がありますよね