24回 

高齢化社会と茶室

世の中は超高齢化社会へ突入しています。
お茶の世界はその先端を走っているといっても過言ではありません。
ひざが痛くて正座ができないからお茶のお稽古をやめるという人も実際いらっしゃるのです。
茶道人口の減少。これは一大事です!!
そこで立礼席が設けられたり、内輪ではその方だけのために椅子を出してきたりといったその場に合わせた現実的な対応をそれぞれ考えているのです。

茶席にも後ろに椅子席を用意しているのも見かけました。


でもこれから茶室を考える方には、使い方によって一部足を落して座れるように(堀コタツのように)する方法もありますし、土間席をあらかじめ茶室の横に隣接させて視線を同じ高さとする工夫も考えられます。
もちろん床の高さやトイレ・洗面・玄関・アプローチなどはバリアフリー化し、廊下を広くしていくのは当然です。

間取りやスペースによってはお客様に2階へ上がっていただくことも考えられます。
道具の収納や住宅の状況によっては、住宅用エレベーターも必要でしょう。


これからはそれぞれが、それぞれの状態に合わせて工夫していくことが大切になってくるのです。

お茶のこころを残しながら現状に合わせた使いやすく気持ちの良い茶席を工夫していく必要がありそうです。