11回  

茶室の床の間 いろいろ


床の間の種類を挙げると

床の間の種類としての名称を挙げると、本床や、略式床として蹴込床・踏込床・壁床・織部床・釣床・置床・室床・洞床・琵琶床など、その他の形式も存在しています。

先達や数寄者たちが試行錯誤しながら創り上げ、デザインしてきた集大成なのです。

ただ現代であっては、部屋の広さや使い方、スペースの有無、庭の有無などにより形式や大きさ、さらにはデザインを決めていくことになります。

本床と略式床
床柱・床框・落し掛・畳床  この4点セットが揃っていると本床と呼ばれます
揃っていないと略式床といわれ、その形によって前に挙げたようにいろいろな呼び名があります

床柱
まず床の間で最初に決めるのは床柱になります
部屋の雰囲気によって決める場合もありますが、由緒いわれのある材料を床柱とする場合、とても珍しいものが手に入ったため使う場合など、
その茶室全体の雰囲気を決定してしまうことがあるので慎重に考えましょうね
珍しければよいというわけではなく、その部屋に合ったものかどうかが決定するときの最大の要因になります。

太さは、部屋の広さや柱寸法を考えて決定します。意外と重要な事柄です。
その後、床框、落掛を順次決めていきます

床框

漆を使った真塗や溜塗り、春慶塗、杉の面皮付、磨き丸太、錆丸太など、部屋の広さやイメージにより選ぶことになります。

落し掛

床柱から相手側の柱に掛ける横方向の部材の事で、一般には杉の柾目を見せる美しい材を使うことが多のですが、草庵などでは竹を使うこともあります。